BtoBの取引というと、「合理的な判断が中心」と考えられがちです。価格や性能、条件、リードタイムなど、比較しやすい要素は確かに大きな判断材料になります。ですが、実際の意思決定の場面では、もう一つの見えにくい軸が働いています。
それが、「この会社に任せても大丈夫だろうか」という安心感です。
これは感覚的な話に見えますが、実際には企業選定の大きな判断材料となっています。逆に、提案内容が問題なくても、「少し不安が残る」という理由で検討対象から外れてしまうケースも少なくありません。
そこで今回は、顧客にとっての“安心ポイント”をどのように整理し、可視化していけばよいのかについて整理してみたいと思います。
BtoB取引は、多くの場合 失敗できない意思決定 です。
・金額が大きい
・社内承認が必要
・導入後の運用や影響が長期に及ぶ
そのため、顧客は「成果が出るか?」と同じくらい「問題が起きないか?」を気にしています。
つまり、「メリットの最大化」と「リスクの最小化」が、ほぼ同じ重みで検討されているわけです。
ここで重要になるのが、“安心して任せられる相手かどうか”という印象です。
これは単に感覚的な好感ではなく、
・信頼できそうか
・サポート体制は機能しそうか
・誠実に対応してくれそうか
・相談しやすい関係が築けそうか
といった、比較的現実的な判断要素の集合体だと言えるでしょう。
顧客は、次のような流れで情報を評価していきます。
1.会社として信頼できそうか
2.提案内容は妥当か
3.チームとして一緒に仕事ができそうか
この順番は、案件の種類によって多少前後するものの、会社そのものへの安心感が、提案内容の受け止め方にも影響するという点は、見逃せないポイントです。
同じ提案内容であっても、「しっかりしていそうな会社」からの提案と「少し不安の残る会社」からの提案では、評価が変わってしまうこともあります。
安心感は、特定の1要素だけで生まれるわけではありません。
むしろ、さまざまな接点の積み重ねによって形成されます。
例えば、
・Webサイトの情報量や整理のされ方
・問い合わせ時の対応スピード
・説明の分かりやすさ
・契約条件の明確さ
・リスク説明の姿勢
・担当者の一貫性
など、個別には小さく見える要素の集まりです。
そのなかには、つい軽視されがちなポイントも含まれています。
たとえば、
・社内体制の見える化
・事例のリアリティ
・プロセスの透明性
こうした情報が整理されているだけでも、顧客が感じる “判断しやすさ” は大きく変わってきます。
安心感は目に見えにくいため、まずは整理することが大切です。
1. 顧客視点で洗い出す
次のような切り口で棚卸しすると整理しやすくなります。
・会社の基盤(歴史、実績、体制)
・専門性(強み、得意領域、対応範囲)
・取引先との関係性(事例、評価)
・サポートや保証
・情報公開の姿勢
ここで重要なのは、企業が伝えたいことではなく、顧客が知りたいことの整理になっているかどうかです。
2. 検討から外れてしまう場合も含めて振り返る
安心ポイントを整理する際には、成約した案件だけでなく、検討から外れてしまったケースも視野に入れて振り返ることが役立ちます。
・どこで迷いが生じたのか
・どんな不安が払拭できなかったのか
・もう一歩情報があれば判断できたのか
こうした視点を持つことで、
不足していた安心材料が浮かび上がってきます。
棚卸しができたら、適切な場所で、適切な粒度で伝えることが大切です。
特に有効なのは、
・Webサイト
・会社案内
・提案資料
・導入事例
・採用ページ
など、顧客が判断材料として参照する場面です。
ここで意識したいのは、過度な自己主張ではなく判断材料としての情報提供という立ち位置です。
安心感は、落ち着いたトーンで、誠実に整理された情報から生まれやすい傾向があります。
安心ポイントの整理は、単なる営業支援にとどまりません。
・企業が何に責任を持っているのか
・どの領域を得意としているのか
・どのように顧客と向き合っているのか
こうした姿勢の集積として、ブランドイメージにも影響していきます。
つまり、 企業としてのスタンスを伝わる形で整えていくプロセスと言い換えることもできるでしょう。
BtoB取引では、
・条件
・性能
・コスト
といった要素と同じくらい、安心して任せられるかどうかが意思決定に影響します。
しかし、この安心感は自然に伝わるものではなく、整理し、言語化し、分かりやすく可視化していくことが大切です。
特に、
・Webサイト
・問い合わせ対応
・商談や提案の進め方
・資料や情報提供の仕方
といった、顧客と接するあらゆる場面(顧客接点)での表現を整えることで、顧客が判断しやすい環境が生まれます。
結果として、「選ばれやすい状態」をつくっていくことにつながっていくはずです。
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